10月23日(土)
対フロリダ・パンサーズ 5-0
メシエ、600ゴール達成!!
スノウ、シャットアウト!!
モギルニー、4ポイント!!
今日は豪華3本立てのタイトルだ。こんなことは過去にはなかった(自分が書かなかっただけだが…)。
いやあ、いい試合だった。相手は昨シーズン、カナックスとブービー争いをしたチームだが、得点と3本のタイトルからお察しの通り、話題盛りだくさんで「圧勝」だった。
<第1ピリオド>
最初から選手たちの動きがいい。スノウもいい。今日はいけるかもしれない、という予感。
5分経過したところで、おもしろいシーンがあった。
ディフェンスに向かったNo.3ブレット・ヘディカンが、勢い余ってゴールに正面から突っ込み、ゴーリーのNo.30ガース・スノウは仰向けにネットの中に倒れた。ヘディカンはスノウと接触するのを避けるため、上体をゴールの上に出し、両肘をその上に置いて体を支え、両脚は開いて宙吊り状態に。その両脚の間にいるスノウは起き上がることができず、ヘディカンもまた、下に降りるとバランスを崩してスノウの上に落ちそうなので、身動きがとれない。必死にゴールにしがみつくヘディカン。やっと気付いた3人の審判とNo.20デイブ・スカチャードがレスキューに向かい、ようやく2人は救出されたのだった。
後半14分で、No.89アレクサンダー・モギルニーが奪ったパックをNo.44トッド・バーツッジにパス。バーツッジがゴールに突進し、横から来るNo.11マーク・メシエを見てパスするかと思わせて、自らシュートし、見事ネットにたたきこんだ。抱き合って喜ぶラインの3人。カナックス1-0のリード。
その後も好調で、スカチャードが1on 2で飛び出し、強烈なショットをあびせたが、パンサーズのゴーリー、カーク・マクリーンにカットされてしまった。そう、フロリダのゴーリーは前カナックのマクリーンなのだ。ちなみに、控えのゴーリーも前カナックのショーン・バーク。なんだか懐かしい名前ばかり。
<ファースト・インターミッション>
今シーズン成長著しいNo.6エイドリアン・オーコインの録画インタビューが流れた。最初はフィッシングのシーン。これ、もしかしたらウィスラー・キャンプ中のアクティビティかもしれない。
昨シーズンはケガでアイスタイムが少なかったが、ご存じのように、今シーズンは素晴しいスタートをきっている。
「今季、僕はphysicalなプレーをしなければ、と思っている。シフトが20分だろうと30分だろうと関係ない。自分の持てる全てを、ゲームで出しきるだけだ。アレックス(モギルニー)やメス(メシエ)のような素晴しい選手たちと一緒にプレーができて、本当に幸せだと思っているよ」
<第2ピリオド>
スノウは慎重にセーブしている。氷上に押さえたパックも、前回のようなことがないよう、しっかり見ているし、集中力が増し、動きが機敏だ。身長191cmとゴールキーパーにしては大柄なスノウは、今までこの“機敏さ”が欠けていたように思う。しかし、ここ数ゲームでは素早い動きを見せ、そのコツをつかんだのか、それが“本物”になりつつある。彼が敏捷性を身につけた時、その大柄な体は、むしろ彼の味方になるに違いない。
中盤にさしかかったカナックスのパワープレー。ネット裏でパックを受けたモギルニーが、ネット横のバーツッジにパスを送り、本日の2点目(チームと彼自身)をゴール!!
しかし“物言い”がついた。クリースの疑いがあるらしく、ビデオ審に電話をするジャッジ。この間、流れているのは『X-ファイル』の音楽。Mysterious ってことか?
結局、バーツッジはクリース内に入っていないことがわかり、得点は2-0に。カナックスで2番目に恐い顔(私見ですが、1番はメシエ)をほころばせ、豪快に笑うバーツッジ。あっ、下の前歯が2本欠けているのを発見。
ここで、ちょっとしたアクシデントがあった。今日はいろんなことが起こる日だ。
パンサーズが攻撃している時、シュートしたパックがディフェンスマンのNo.2マティアス・オーランドの顔に当たってしまったのだ。痛そうにうずくまるオーランド。横で心配そうなスノウ。トレーナーが出てきて、オーランドの口の中を調べる。どうやら少し出血しているらしく、ティッシュで押さえている。そのあと、目の下、頬骨、アゴの付け根を押して、骨に異常がないか調べているようだ。とりあえず大丈夫そうなので、ベンチに戻るオーランド。しかし、まだ痛そうに左頬を押さえている。なおも見てあげるトレーナー。
この間、解説者は「オーランドは重要なプレーヤーですから・・・」を繰り返している。そう、今年2年目の彼は、早くも胸に「A」(アシスタント・キャプテンのマーク)を付け、チームへのますますの貢献が期待されているのだ。本人はかなりプレッシャーを感じているらしい、と伝えられているが…。
このあと、パンサーズのパワープレーで、ロブ・ニーダマイヤーのショットをカットしたモギルニー。大きくリバウンドしたパックを追って、メシエと2on1に。モギルニーがメシエにパスを送り、メシエがシュート。が、マクリーンがセーブ。そのリバウンドをモギルニーがすかさずシュート。Alex is back !! 自分でチャンスをつくり、パスを最後までフォローして、ゴールを決めるという、久々の、彼らしいナイス・プレーだった。これで3-0に。
まだ2ピリは終わらない。もう1点、入ったのだ。
後半14:27、2on1で攻めて行ったNo.27ブランドン・コンヴェリーのシュートがポールに当たり、リバウンドしてクリース内に。マクリーンの背後であったため、素早くNo.19マーカス・ナスランドがプッシュしてネットに押し込む。もう一人のアシストは、今日も活躍のオーコインだ。4-0と大きくリード。
ここで、またまたこんなことが起こった・・・。
防戦中にスティックを落としてしまったメシエ。手ぶら(?)のまま、戦い続ける。スティックはネットの中に落ちており、スノウがそれを外に出す。が、メシエは拾っている暇がない。その時、オーランドがヒットしたパックが、リンクの外に飛んでいった。それを「Delay of Game」(故意にゲームを遅らせようとする行為に課せられるペナルティー)にとられてしまったのだ。つまり、メシエがスティックを失ったから、わざとパックを外へ出したのだ、と…。
抗議するメシエ。執拗にくいさがっている。が、主審は認めない。おとなしくペナルティー・ボックスに入る羊のようなオーランド。故意にやったのかどうか、それはオーランドしか知らないのだ・・・。
<セカンド・インターミッション>
本日、600ゴール目が期待されるキャプテン、マーク・メシエの生インタビュー。
Q 「今、カナックスが好調な理由は?」
A 「全てがいい。オフェンス、ディフェンス、パワープレーも。特にスノウがとてもいい。ゴールテンディングはチームのバックボーンだからね。彼の頑張りがチーム全体を勇気づけていると思う」
Q 「600ゴールについては?」
A 「チームの成績が最も大事。600ゴールのためにやっているのではない。だからそのゲームも他のゲームも違いはない。それに、いずれその瞬間はやって来るだろうと本能的に感じているから、特に意識はしていないね」
<第3ピリオド>
「その瞬間」は12:58にやってきた。
モギルニーの、ネット裏からの絶妙なパスを受けたメシエは、見事にパックをマクリーンとゴールのわずかな隙間にたたきこんだ。この瞬間、NHLで通算600ゴールを達成。ゴール数で歴代10位にランクされた。
両手をあげ、あのガハハ笑いで喜びを表現するメシエに、最初に抱きついたのは、アシストのモギルニーだった。次いでオーランドも駆け寄って肩を抱き合う。ベンチからはカナックスの全選手が、次々と祝福に飛び出してくる。みんな、これ以上うれしいことはないっていう特上の笑顔をしている。メシエの周りには、みるみるうちにカナックスの固まりができ、本人が埋もれてしまって、どこにいるかわからない。
18,070人の観客はフェンスを叩き、立ち上がって、拍手を送っている。
そこに、メシエのNHL記録達成を伝える公式アナウンスが。ひときわ高くなる歓声と拍手。フ、フロリダのファンって、いい奴だなあ・・・
鳴りやまない拍手の中、ベンチに戻ると、今度はスタッフたちの祝福だ。トレーナー、アシスタント・コーチのグレン・ハンロンとスタン・スミルらが次々とハグ。が、やはり、マイク・キーナンとは、とりわけ深く長く、“ガッシリ”という感じで抱き合っていた。
さて、このままきれいにゲームが終わるかと思ったら、No.8ドナルド・ブラッシャーが祝福のファイト(?)を始めてしまった。相手はピーター・ウォーレルで、2人ともNHLには数少ない黒人選手、そして2人ともケベック州出身だそうだ。キーナンはこの2人を合わせないようにシフトしていたらしいが、ここまできてとうとう衝突してしまった。
試合終了。スノウ、ついにシャットアウト!! NHLキャリアで4回目、カナックスでは初めてのシャットアウトである。
ショット・オン・ゴール数はカナックス27:パンサーズ35。彼はそのすべてをセーブした。
今度はスノウが主役だ。またまたベンチから飛び出してくるカナックスたち。スノウを祝福に駆けつける。みんな、めちゃくちゃ嬉しそうな顔だ。・・・が、カメラはずっとメシエを追いかけている。おいおい、今度はスノウを映してやってくれよ。
でも、きっと彼は、これから何度もシャットアウトをやってくれるに違いない。
今日はこ〜〜〜んなに長いリポートになってしまった。だって話題がテンコ盛りだったのだ。
それにしても、見応えのあるいい試合だった。おそらく先シーズンから今日までで、最高のゲームだったろう。今シーズンはこういう試合を何度も見たいものだ。
(試合後、再びメシエの生インタビューがあったが、長くなってしまったので、後日、別ページでご紹介します。)
3スターズ:
1、マーク・メシエ(カナックス) 600ゴール達成!!
2、アレクサンダー・モギルニー(カナックス)1ゴール3アシスト
3、ガース・スノウ(カナックス) シャットアウト!!
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