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9月16日(水)
●練習
今日は練習についてご紹介しよう。そう、私はウィスラーにトレーニングを見に来たんである。サインをもらいに来たわけではない。あれはオマケみたいなもんなのだ。それにしては、でっかいオマケだったが・・・。
カナックスの練習を見たい、とは常日頃から思っていた。自分はホッケーをしたことがないので、どういう練習をするのか、とても興味があったのだ。
加えて、キーナンがどのように指導するのかも、一度、ぜひ見てみたかった。
この時はまだ、エイトリンクス(カナックスの練習リンクで、見学可)の情報を得ていなかったので、キャンプに来るのが最も有効な手段だと思っていたのだ。
今日はレッド・チームが練習。レッドにはメシエ、モギルニー、ステイオス、オーコイン、GKのスノウらがいる。チームはレッドだが、練習の時は、便宜上、赤、青、白の練習用ジャージを身につけている。全員が赤を着るのは、ゲームの時だけだ。
9時少し前になると、選手がパラパラとリンクに現われる。そしてゆっくりスケーティングを始めたり、パックで遊んだりしている。
9時、全員出てきたところで、まずはウォーミング・アップでリンクを何周か滑る。それから中央に集まってキーナンの指示があり、リンクの両サイドに分かれて、パスとシュートの練習開始だ。
実は練習内容を克明にメモしてきたのだが、それを文章でお伝えするのは、図でも用いない限り至難の業であることに気づいたので、詳述するのはあきらめた。簡単に概要だけご紹介しよう。
コンビネーション・パスとシュートの練習は4パターンある。この時は、2つに分かれ、リンクの両サイドからスタートして、同じサイドに戻るか反対側へ行くというパターン。ローテーションを覚えてないと、むちゃくちゃになりそうだ。
次に、5on3と3on3の練習。この際に、赤青白の色分けが生かされるのである。キーナンはストップウォッチで、各ラインの攻撃の速さを測っている。5on3または3on3以外の選手はみんな両ベンチに入り、すばやく交替する練習も兼ねているようだ。
この頃になると、選手たちはもう汗びっしょり。ベンチに戻ってくる時は、本物のゲーム並みに息がきれている。リンクの表面は、もはや“かき氷”状態だ。
キーナンはパターンが変わるたびに選手を集めて説明。また合間合間に「Have water !」と声をかけ、適宜ショートブレイクを入れている。
私たちはベンチのすぐ前に座っているので、ショートブレイクの時には、選手がみんなこっちに向かって来るような気がして(水を飲みに来るだけなのだが)ドキドキものだ。それにGMプレイスと違って、ベンチの後ろにガラスがないから、ナマで間近に見られる。やはり練習の時はみんな真剣で、キリリといい顔をしているのだ。
上の写真では、いちばん手前の赤いジャージがモギルニー、その左の青いジャージがオーコイン。さらに左、オルカマークの前にはキーナンが立っている。
私たちはこのオルカマークのすぐ後ろ、最前列右角にいつも陣取っていた。ちなみに、観客席の向こう半分はメディアおよび関係者席。GMのバーク氏は、よくここで練習を見ていた。また、ゲームの時にはキーナンもここに来て、選手たちの動きを見ていたのである。
3on3のあとは、パワープレーの練習らしきものを始めたが、実はローテーションがよくわからず、選手たちもわからないようで、違う場所に移動してしまう選手が多かった。練習内容は毎日ほとんど同じなのだが、このローテーションだけは注意して見ていても最後までわからず、選手たちも最後まで混乱していた。わかっていたのは、キーナンだけか?
練習のラストは過酷な5分間のスケーティング。陸上競技でいうとインターバル・トレーニングだが、スケートだと何というのだろう? つまり、リンクの縦中央を全力でスケーティング、そして、リンクサイドは流しながら戻って、また中央は全力スケーティング。この繰り返しを5分間だ。かなりきついのは見ていてもよくわかる。
最初は元気にスタートした選手たちも、5周目6周目となるとだんだんスピードが落ちてくる。そして全力スケーティングをゆるめる場所が、だんだん手前になってくる。ターンする場所も手前になってくる。中でも大変なのはゴーリーたちだ。あの防具を付けて、同じように滑らなければならないのである。
4分を過ぎる頃はもう全員ヘロヘロ状態。観客は息をのんで見守るだけ。リンク内には、選手たちのシューッシューッというスケートの音だけが響いている。
ようやく5分を過ぎた。ストップを指示するキーナン。選手たちは、ハアハアとすごい呼吸で、両手を膝について両脚で流している。これだけ屈強な選手たちが、こんな状態になるということは、相当きついに違いない。実は昨日、この様子を見ていて、10分間のスケーティングかなと思ったが、今日計ったら、ぴったり5分だった。スケートとはかくも激しいスポーツであることを再認識。
呼吸も落ち着いたところで、円になって最後のストレッチ。この時、誰かが円の中央に入ってリードする。今日はキャプテンが自らつとめている。
腕や脚を入念にストレッチ。開脚したり屈伸したり。体が硬くてウンウン言いながらやっているような選手もいるが、さすがにゴーリーは柔らかい。開脚もほとんど180度開いてしまいそうだ。そのあと、氷の上に仰向けになり、今度は腰をのばしたりねじったり。
最後にまた立ち上がる。・・・と、何を思ったのかメシエ、ひょいと片脚をあげ、軸脚だけでバランスを取り始めた。一斉に片脚をあげる選手たち。む、これは三半規管のテストかぁ? みんなフラフラピョンピョンしながら、真面目くさってやっているのがおかしい。
すると、ステイオスが隣のジョシュ・ホールデン(シラキュース)を、スティックでツンツンとつつき始めた。二人とも倒れまいと必死になりながら、お互いをつつき合っている。会場は大爆笑だ。その隣にいたモギルニーが、時々さりげなく脚を下ろして、ズルしているのもおかしかったけど。
以上で練習は終わり。
このあと10時30分から、ブルー・チームとホワイト・チームのゲームが行なわれた。
To be continued...
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