
|
5月4日(木)
なんと5th オーバータイムに!!! 今日のピッツバーグ・ペンギンズ vs フィラデルフィア・フライヤーズ 戦は、なんと5th オーバータイムにまで及んだ! ゲームは先ほど終わったばかり。バンクーバー時間で午後11時40分、ゲームが行なわれていたピッツバーグでは、実に夜中の2時40分であった! 今日は夕方、取材があったので、帰ってきてすぐ原稿の下書きをし、テレビをつけたのが7時ちょっと前。この時、既に第3ピリオドで1-1の同点。まもなくオーバータイムになった。私は別の仕事があったので、机に向かい、斜め後方にテレビを置いて、ボリュームを小さくしておいた。つまり“仕事をしなくてはならないが、ゲームも気になるのでテレビをつけておく”という状態だったのだ。ほどなく決着がつくだろうと思っていたし・・・。 ところが、いつまでたっても終わらない。これはどうやら記録的なロング・オーバータイムになりそうな気配。3rd オーバータイム中盤に入った時には、ついに仕事を中断し、テレビの前に移動した。
ドレッシング・ルームに引き上げるプレーヤー達は、疲れているかと思いきや、みんな元気で笑っているのである。ヤーガーも「やれやれ」ってな感じで苦笑い。「4th オーバータイムだって。もう笑っちゃうよ」という声が聞こえてきそうだ。悲壮感や披露感は、みじんもない。一種の「ハイ状態」になっている感じだ。 そういえば、エリック・リンドロスが出ていない。レギュラー・シーズン終盤、脳震盪の後遺症のため、ずっと休場していたが、プレーオフには出られると伝えられていた。しかし、時々記憶がとぎれるなどの深刻な症状があったようで、プレーオフになっても、まだ復帰できていない。
4th オーバータイムに入った時に、ビジネスフレンドの来訪を受け、ひとしきりウェブビジネスの話で盛り上がる。しかし、その間も、テレビはずっとつけっぱなし。ボリュームは落としていたが、いつ勝負が決まるかと、気が気ではなかった。ここまでくると「歴史的一瞬を見逃してなるものか!」という気分になってくる。 彼が帰ったすぐ後、4th オーバータイムが終わった。…ということは、5thに突入である。おいおい・・・
さて、このインターミッションでの解説。4th オーバータイム、つまりOT80分というのは、戦後のプレーオフの最長記録だそうである。NHL歴代だと3位。1位の116分30秒と2位の104分46秒は、いずれも戦前の記録なのだ。
さあ、5th オーバータイムの始まりだ。3rdくらいまではみんな元気だったけど、さすがにここまでくると、プレーに疲れが見えてくる。まずスケーティングのスピードが落ちている。それに空振りが増える。あと、ショットのパワーが弱くなる。だからゴーリーに、簡単に止められてしまうのだ。もちろんゴーリーだって疲れているだろうけど、ショットのコントロールも悪くなっていて、ほとんど彼らの正面にシュートが入っているため、止めやすいのだ。それにしても今日のゴーリーの二人、ブライアン・ブッシェ(フライヤーズ)とロン・タグナットは素晴しい。 またヤーガーの面白いシーンが見られた。主審に近付いてぐいっと肩を組み、彼に何かぼそぼそ話して、ヘルメットをコツンとぶつけたのだ。まるで友達に「あー、疲れたよなー」と言っているみたいで、おかしかった。
この長い長い均衡が、ついに破られる時が来た。5th オーバータイム12分、1on3ですべってきたキース・プリモーが、巧みにパックをあやつってディフェンスをよけ、タグナットの上方にあいた空間にパックを叩き込んでWinning Goal!! この瞬間、長い戦いに決着がつき、NHL歴代3位(戦後1位)のロンゲスト・オーバータイムの記録ができた。92分1秒だった。 終了後すぐ、プリモーのインタビューがあった。メチャクチャうれしそうである。
選手たちもすごかったけど、この長いゲームを、最後まで放送できてしまうカナダのテレビ局もすごい。日本みたいに「(スポンサーの関係で)残念ながら、テレビの前の皆さんとはここでお別れです」はないのである。
プレーオフは基本的にはリポートしないつもりだったのに、あまりにすごいゲームだったので、つい書いてしまった。明日はコロラドvsデトロイト戦があるし、土曜日はトロントvsニュージャージー戦だ。どうしよう。仕事もあるのに・・・ ところで、4th オーバータイムや5th オーバータイムって、日本語で何と言うのだろう? 5回目のオーバータイム? |
![]() |
![]() |
![]() |
本誌の記事、写真、イラストなどの無断転載を禁じます。 |