Canucks Fan: News

5月28日(日)
西カンファレンス優勝はダラスに!
伝説のヒーロー、リシャール氏死去

ああ、私はやっぱり厄病神だったのか・・・。コロラド、負けた〜〜〜〜〜
ウエスタン・カンファレンスの勝者はスターズに決まった。

この日、カナダのホッケーファンにとっては、もっと大きなニュースがあった。
モーリス・リシャール。往年の名選手であり、数々の逸話を持つ伝説のヒーローである。そのリシャール氏が、癌のために、この日亡くなられた。享年78歳だった。

リシャールは、モントリオール・カナディアンズの黄金時代を支えたプレーヤーの一人である。NHLで1942〜60年までの18年間を、たった一つのチーム=カナディアンズだけに在籍し、その弾丸のようなスケーティングから「モーリス“ロケット”リシャール」と呼ばれていた。そう、ロシアン・ロケット=パベル・ブレの前に存在した、元祖“ロケット”だったのである。この間、レギュラーゲーム978試合中、544ゴール・421アシストを記録し、オールスターには14回出場、スタンレーカップは8回獲得している。

逸話の中で最も有名なのは、1955年のリシャール・ライオット(暴動)だろう。彼がゲーム中の小競り合いでラインズマンをヒットしたため、当時NHLのプレジデントだったクラレンス・キャンベルから、なんとシーズン残りのレギュラーゲームばかりか、プレーオフまで出場停止にされてしまったのだ。今よりずっと処罰が厳しかったようだが、その陰には、カナダで政治・経済において優位を占めていた英国系エリートと、フレンチ・カナディアンの対立があった。モントリオール生まれで、フレンチ・カナディアンのプライドの象徴だったリシャールへの厳しい処置に、ケベック州のファンが憤ったのは言うまでもない。
カナディアンズの本拠地フォーラム(現在のモルソン・センターに拠点を移す前のホームリンク)で行なわれた試合にキャンベルが観戦に来た日(なんと勇気のあることか!)、ついに一部のファンが切れた。客席にいた(これも勇気ある)キャンベルに卵をぶつけ、催涙ガスがまかれて、フォーラム内は騒然となり、観客はパニック、ゲームは中止された。暴動はフォーラムの外でも続き、怒り狂ったファンはモントリオールのダウンタウンで大暴れしたのだった。

1996年3月11日、そのフォーラムが長い歴史を閉じるセレモニーの時、モントリオールのファンは“ロケット”リシャールに7分にも及ぶスタンディング・オベーションを贈り、リシャールは瞳を潤ませていた。

若いファンの方には、昨シーズンから新たに設けられたNHLアワードの「レギュラーシーズン最多ゴール賞」の名称としておなじみかもしれない。彼の名を冠した「モーリス“ロケット”リシャール」トロフィーが受賞者に贈られるのだ。第1回目の昨年は、マイティダックスのティム・セラーニが受賞した。

また、今年トロントで行なわれた第50回オールスター・ゲームを記念して、カナダでは、6大ホッケーヒーローのイラストが入った記念切手が発売になったが、リシャール氏はその一人にも選ばれている。切手のデザインと説明(英語)は、カナダ郵政省の下記のページで見られる。
http://www.canadapost.ca/CPC2/phil/stamp/nhlart.html
2月3日の記念切手発表式典には、リシャール氏も元気な姿で出席されていたのだが・・・。
なお、切手は来年の2月4日まで発売されているので、その間カナダに来る方は、各都市の郵便局や郵便窓口で購入できる。

30日、モルソン・センターに彼の棺が設置され、徹夜組も出るほど多くのファンが、“ロケット”リシャールとの最後のお別れに訪れた。偉大なホッケー・ヒーローはいつまでもファンの胸に生き続けるに違いない。

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